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東方光条閣 ~ Over the Developed Eden./Omake

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東方光条閣~Over the Developed Eden.
   おまけテキスト  2020/5/17

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■バックストーリー
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博麗神社、幻想郷の端らへんにある神社である。
春は幻想郷屈指の桜の名所として、連日(妖怪たちの)花見で賑わっていたが、
今では花も散り、深い緑と静けさに包まれていた。

博麗神社の巫女、博麗霊夢は訝しんでいた。
夏に入り、外の世界からの漂流物が増えつつあったのだ。
神社は幻想郷と外の世界を隔てる結界上に存在する。
神社に流れ着く物が増えるということは、外の世界で何かが起きているか、
それとも結界に異常があるか…いずれにせよ、なにか良くないことが起きているのだろう。

魔理沙「で、またお前はそれを飲んでるのか。飽きないよな。」

霊夢 「美味しいのよこれ。外の世界でも大人気だったらしいわ。」

霊夢が飲んでいたものはタピオカミルクティー…外の世界からの漂流物の一つである。
厳密にいうと、流れ着いたのはレシピであるが。
人間の里で商品化に成功し、幻想郷においても知る人ぞ知る甘味となっていた。

霊夢 「ほんとは原因を調査しないといけないんだけどねぇ。
漂流物が増えた理由。」

魔理沙「それは困るぜ。私はまだ恩恵に与れていないんだから。」

霊夢 「今の所困ったことが起きてないし、あいつも起きてるはずなのに何も言ってこないからね。
あんたみたいなことを言う人もいるし。」

魔理沙「そんなこと言ってて、あとで大変なことになっても知らないぞ。」

霊夢 「まあね。それは私もそう思うけど…まあ、やれるもんならやってみなさいって感じ?」

外から流れ込んできたものは、幻想郷に新しい風を吹き込む。
漂流物の増加という異常は、幻想郷の暮らしに利益があったのだ。
霊夢はきな臭さを感じつつも、そういった事情とタピオカのモチモチに絆されて動かずにいた。


――――その翌朝…幻想郷は変わり果てた姿に成っていた。

乱立する石の塔。蓋をされた運河。天にも届きそうな巨大建造物。
普段人も通らないはずの神社の参道には、ガラス張りの建物が隆々とそびえ立っていた。

その光景はさながら畜生界…いや、かつて見た外の世界であった。

ここまで来て、これは異変ということに誰もが気づいた。


――――幻想郷を見下ろす摩天楼。

もうすぐ四十九日が経つ。
次に日が昇るとき、待ち望んだ新しい世界が始まるのだ。

がらんどうの街並みに登る朝日を見つめ、彼女は唇をかみしめた。

■ボスキャラクター
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○楽園の素敵な巫女 博麗 霊夢(はくれい れいむ)
Hakurei Reimu

種族:人間
能力:主に空を飛ぶ程度の能力

 ご存知紅白の巫女さん。
幻想郷には外の世界からいろいろなものが流れ着く。
それがここ最近活発になり、なんだか様子がおかしいな?と怪しみつつ、
まったりタピオカミルクティーを飲む毎日を送っていたが、
ある日突然幻想郷が大都市になってしまった。
ちょっと流石にのっぴきならないので異変解決へと向かうことに。



○普通の魔法使い 霧雨 魔理沙(きりさめ まりさ)
Kirisame Marisa

種族:人間
能力:魔法を使う程度の能力

 幻想郷に暮らす一般的な魔法使い。
蒐集癖がすごいので、最近は外来のモノが溢れてウハウハしていた。
ある朝起きたら幻想郷が畜生界とか外の世界とか、なんかそういう風景になっていたので、
これはチャンスとばかりにさらなるレア物を探して家を飛び出した。
その時は、あんなことになるとは思いもせずに…



○秘封倶楽部初代会長 宇佐見 菫子(うさみ すみれこ)
Usami Sumireko

種族:人間
能力:超能力を操る程度の能力

 外の世界から時折やってくる、超能力者の女子高生。
幻想郷に外来のモノが著しく増えたことをよく思っていなかった。
外の世界でも未だに見るものが幻想郷にやってくるというのは、
自分の夢が現実に侵食されているみたいだったのだ。

そこに都市化異変である。
こういうときどうしたらいいのか分からない彼女は、なんとなく神社へ向かうことにした。



○小人の末裔 少名 針妙丸(すくな しんみょうまる)
Sukuna Shinmyoumaru

種族:小人
能力:打ち出の小槌を扱う程度の能力

伝説の一寸法師の遠い子孫で、打ち出の小槌を使うことが出来る小人族。
その小槌のせいで大変な目にあったのも今は昔。
だったが、最近幻想郷を小槌ライクな魔力が覆いはじめた。
多分自分のせいではないが、疑われるのも癪だし、誰かがひどい目にあうのもなんかアレ。
ということで、自分なりに原因を調査することに。

■ボスキャラクター
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○立ち退かされた貧乏神 依神 紫苑(よりがみ しおん)
Yorigami Shion

種族:貧乏神
能力:自分も含めて不運にする程度の能力

憑依異変で大暴れした、最凶最悪の双子の姉さん。
天人様とひとしきり暴れた後、幻想郷のどこかでひっそりと暮らしていたが、
今回の異変でねぐらを再開発され、立ち退かされてしまった。

その差異、都市化が完全憑依と同じく都市伝説異変を利用した異変ということに気づき、
それを教えようと神社に現れた。

けど、神社にたどり着いたところで伝えることは叶わず。
ばったり出会った巫女とかに退治されてしまう。
圧倒的不幸。

本気を出すと自らも周囲もすべてを不幸にするという恐ろしい力を持っているが、
今日はお腹が空いていてダメだった。



○外出中の座敷童 白金 延寿(しろかね えんじゅ)
Shirokane Enju

種族:座敷わらし(自称)
能力:物を隠す代わりに幸運を与える程度の能力

外の世界から来たという妖怪。
屋敷に取り憑く妖怪、座敷わらしを自称する割に、普通に出歩き結界を越えて幻想郷を観光している。

その正体は、異変の実行犯である光平向日葵の家に昔からいる「おしらさま」である。
神隠しにあった向日葵を探して幻想郷にやってきたのだが、
ネオ幻想郷幕府の強い妖怪たちに阻まれ彼女を取り戻すことが出来ていなかった。
そこで、幻想郷の実力ある者を誘導し、代わりに倒してもらうことを考えた。

見た目は幼い少女だが、その割に大人びていて、かつ尊大な態度を見せることが多い。
しかし、その割に妙な悪戯を好むという性質があり、こっそりリモコンや自転車の鍵を隠したり、
イヤホンの線を絡ませたりといった外道行為を繰り返す、微妙に傍迷惑な存在。

その有様から妖怪リモコン隠しとか言われるが、本人は頑なに座敷わらしと言い張る。

家を守ってくれる存在かつ粗末にすると大変なことになるため、光平家では丁重に扱われていた。
但し、家人で唯一姿を見ることができ、会話もできる向日葵とは仲の良い姉妹のような関係である。



○都市適応型河童 竹橋 めづち(たけばし めづち)
Takebashi Mezuchi

種族:河童
能力:沼に引きずり込む程度の能力

妖怪の山を離れ、人里に近い運河で生活する河童。
河童の中ではアクティブな部類で、キュウリよりも人間の肉を好む。
色仕掛けや河童の不思議道具を使って犠牲者を巧みに水辺に誘い込み、溺死させて食べるという恐ろしい妖怪。
人里に近ければ食料…もとい人間が多いという魂胆で、
人見知りの多い河童のわりに里の近くに出没することが多かった。

しかし、人里で食べた饅頭にハマってしまい、すっかり人を襲うことがなくなってしまった。
あまつさえ運河に引っ越し、里で食べ歩きをする毎日である。
河童の技術で独自に栽培したキュウリを売ったり、壊れた道具などの修理を生業とし、
その対価で饅頭を買って生活している。
食べ物に困らない暮らしには概ね満足しており、今はもう大人しい。

ちなみにつぶあん派。



○丈八尺の赤い影 泉野 偲(いずみの しのぶ)
Izumino Shinobu

種族:山姫
能力:どこまでも付きまとう程度の能力

妖怪の山に住む、情緒不安定な女妖怪。
山林の風景に似つかわしくない、ド派手な格好をしたモデル体型の美女。
見た目はほとんどただの人間と同じなのだが、異常な身体能力と神通力を持ち、山野を尋常ならざるスピードで移動する。

普段山に一人で暮らしているため、非常に寂しがりやで惚れっぽく、
人間(たまに妖怪も)が通りがかれば男女問わず恋に落ちてしまう。
非常に執念深く、一度目を付けた相手ならどこまでも追跡し、遠巻きかつ大胆にアプローチをする。
そういった悪質なストーカー行為は、最終的に相手の身も心もズタズタにしてしまう。

というように、関わるとかなり面倒なので、山の妖怪たちにも基本的に避けられている。

更に厄介なことには、長らく人が来ず、寂しさがマックスになると、
愛を受け入れてくれる運命の人(犠牲者)を探すため自ら山を降りることがある。
今回は幻想郷に魅力的な人間がやってきたいう噂を聞きつけて、求愛するべく魔法の森まで降りてきていた。
そこで新しい獲物を見つけてしまい、勝手に二つの恋の間で揺れ動いている。



○おちゃめな妖怪女中 十字ヶ原 朱器(じゅうじがはら しゅき)
Jujigahara Shuki

種族:大狢
能力:人を死ぬまで驚かせる程度の能力

病悩御前の側近にして、彼女の城でメイドをしている愉快な妖怪。
変化が得意で、とにかく人を驚かすのが得意という妖怪らしい妖怪。
しかし、彼女の場合は相手が油断したところで驚かすというのを執拗に繰り返し、絶命するまで追い詰める。
よって危険度は非常に高い。そして本人はちょっとしたいたずらのつもりでいるので質が悪い。

そんな彼女だが、主人である病悩御前を溺愛しており、そのプロモーション活動に余念がない。
主人をなめてかかった輩を惨殺し御前にドン引きされた過去もあるほど。脳筋。
今回の異変についてもあまり理解する気が無く、御前のカリスマ性・愛らしさを幻想郷中に広めるチャンスとしか考えていない。

なお、御前に変な話し方を吹き込んだのはこいつ。



○高楼の魔姫 病悩御前:水縄城 万亀(やもうごぜん:みなわしろ まき)
Princess Yamou(Minawashiro Maki)

種族:大妖怪(自称)
能力:人を困らせる程度の能力

霧の湖の底に住まう、わがままで勝手気ままな妖怪。
非常に強い力を持つ妖怪で、かつては天候を操ったり巨大化したり毒ガスを撒き散らしたりして恐れられたが、
一度コテンパンに退治されてからは無許可で近所のお城に引きこもり、裏から人間を支配するようになる。

が、人間同士の戦争が勃発してそのお城が焼き討ちされてしまい、仕方なく幻想郷にやってきて湖底に新しい城を作った。
それが江城閣である。
幻想郷ではこの江城閣を拠点とし、財宝を蓄えながら妖怪相手に不動産ビジネスを営んでいた。
事業はそれなりに成功し、不自由のない暮らしを手に入れていたものの、再び外の世界で返り咲く野望を捨ててはいなかった。

そんなところにノリの軽い人間とその仲間たちがやってきて、
「今から外の世界を支配するから城と手を貸せ」と言ってきた。
頭は悪そうだが何やら策があるらしい。彼女はそいつらを利用しようと考えた。
「ネオ幻想郷幕府」とやらが成立したら、それを乗っ取って自分のものにしてやろうとしたのだ。

彼女の誤算は、幻想郷の連中が介入してくるとは露にも思わなかったことだが。



○孤城落日のレプリカント 御剣 縫重子(みつるぎ ぬえこ)
Mitsurugi Nueko

種族:人造妖怪
能力:城を守る程度の能力

上様を守るため、うろんな術式で生み出された人工妖怪。
破却された城の瓦礫を元に再構成された肉体を持ち、ちょっとやそっとでは壊れない。
そして術が解けない限り何回でも復活できる。

一見すると無表情で感情のないロボットのように見えるが、
その心はもうよく思い出せない嘗ての敵への復讐心に燃えている。
それは原材料となった城、及びそこで戦った人々の残留思念が人格に影響を与えているため。
目的を果たすためなら自己犠牲をも厭わない、恐ろしいまでに熱い心の持ち主である。
まあ何度でも再生できるからなんだけど。

なお、暴走をセーブするためリミッターが付けられているが、自分で解除できる。
あんまり意味がない。



○外道一の梓弓取り 光平 向日葵(みつだいら ひまわり)
Mitsudaira Himawari

種族:人間
能力:祖霊を口寄せする程度の能力
壁を破壊する程度の能力(聖なるアーク)

妖怪達に上様と崇められる少女。その正体は、外の世界からやってきた霊能力を持った人間。

いわゆるシャーマンの才覚があり、あの世にいる亡者や遠くにいる神様の声を聞き、
また自分の体に憑依させ、その声を伝えることができる。
この才能を見込まれ、幼い頃よりイタコとしての修行を積んできた。

とはいえ、幻想が否定された外の世界では、彼女の力を信じる人間は少ない。
彼女の霊能力は気が触れた少女の妄言やインチキとされることがほとんどであり、認められることはなかった。
その現実は彼女にとってはすこぶる不満なものであり、「世の中間違ってる」という結論に至らせるのは十分だった。

ある日、彼女がいつも通り修行に励んでいると、脳内に直接語りかける謎の声が聞こえてきた。

「私はお前の先祖、東照大権現である この世の中は苦しみで満ちている お前がその力で救うのだ
 革命で失われた泰平の世を取り戻し、この世に浄土を作り上げるのだ…」

自分の力を過信ぎみだった彼女は、それをあまり疑わず「偉大なるご先祖さま」の導きだ!
と思い込み、家を飛び出して幻想郷にやってきた。

彼女はそこで「宰相」を名乗る天狗と出会い、導かれるまま失われし徳川埋蔵金=聖なるアークを見つけ出した。
その力で結界を壊し、失われた幻想の力を以て外の世界を支配する… それが「ネオ幻想郷幕府計画」だった。

間違ってしまった歴史を正すため、人々に幸せを取り戻すという大義名分。

「いや、そんなことはどうだっていい。
 私をインチキ扱いした人たちを分からせられるならそれでいい。」

そうして、彼女はネオ幻想郷幕府の「上様」として行動を始めるのだった。
その企みは、彼女を探しに来た延寿と異変解決者によって脆くも潰える。


※聖なるアークの能力:壁を破壊する程度の能力
古代のシャーマンが神の声を聞いて作ったというアイテム。
中に宿った神様の声を聞くことが出来る、高い霊能力を持つ人間だけが扱える。
その力はあらゆる壁を破壊すること。
使う者が「壁」とみなせば距離や概念に至るまでほとんどのものに有効。
かつて人間だった東照大権現様はこの秘宝に選ばれ、泰平の世を実現したという。

今回の異変では、アークの放つ光を浴びせることで「原料と完成品の壁」を破壊し、幻想郷中の樹木を現代的な建物へと変貌させた。
但しこれは都市伝説異変を利用して作られたレプリカ。その建物もハリボテにしかならなかった。
そして、オリジナルのアークなら七日で壊せる結界を壊すのに、七倍もの時間がかかってしまった。
最終的にはその負荷に耐えきれず壊れる。オーバーロード。

■エキストラストーリー
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ネオ幻想郷幕府などという大それた作戦は失敗に終わった。
異変を起こした外来人は降伏し、幻想郷に急激な都市化をもたらした徳川埋蔵金、聖なるアークも壊れた。
幻想郷は以前の長閑な姿を取り戻す…はずだった。

突如博麗神社を襲う激しい地響き。
土煙の向こう、神社があったはずの場所に聳えていたのは巨大な塔。

異変はまだ終わっていない。

■エキストラボス
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○浮き世を憂う天才イタコ 光平 向日葵(みつだいら ひまわり)
Mitsudaira Himawari

種族:人間
能力:祖霊を口寄せする程度の能力

最初は世間への反骨心で動いていた彼女だが、やがて真面目に世を憂うようになっていた。

「しかし幻想郷は良い。心が豊かだ。私の力を、見えないものを誰も疑わない。
 でも…それじゃあ私の目的は果たされない。だって、外の世界は何も変わっていないから。
 物質主義に染まりきったあの世界は、今日も同じように流れているのだろう。
 変えなくてはならない。きっとより良く、もっと豊かにする方法があるはずだ。」

とはいえ自分一人だけで出来ることは少ない。ならば仲間を集めよう。
私を操って異変を起こさせたあの子も、話せばきっと力になってくれるはず。
一緒に外の世界へ来て、勉強を教えてくれるように頼もう…

そう思って、彼女も神社跡地の摩天楼に挑んだのだった。


○黒衣のゲマトリアマスター 正条坊鏡海:葦名 鏡海(せいじょうぼうきょうかい:あしな かがみ)
Seijoubou Kyokai(Ashina Kagami)

種族:鼻高天狗
能力:数字を操る程度の能力

かつて、海の向こうに数字を操る魔術に長けた民がいた。
それはあらゆるものを数字に置き換え、その数字を操ることで運命や様々な現象に干渉し、
果ては無機物に命すら与えるという恐るべき術であった。
一時は巨大な国家を築き上げるほどの権勢を誇ったが、別の神を信仰する勢力との戦争に敗れ、民は世界中に散り散りとなる。

その古の民の中で、極東に逃れてきた人々の最後の末裔が彼女である。
一族は、あるものを受け継ぎ、この国へと持ち込んだ。それが後の徳川の秘宝…"聖櫃(アーク)"である。
アークはいわば魔術的なコンピュータであり、人間には不可能な大規模魔術を行使することができるようにする兵器であった。
その中には彼らが信仰する神の分霊が封じられており、その声を聞くことのできる数少ない人間だけがアークを使用することができた。

彼らは、そのような優れた霊能力を持つ人間を見つけ出してアークを貸し与えることで、歴史を支配してきた。
戦国の世を終わらせ、300年にも及ぶ泰平の世を築いたとある武将もその一人。

自分たちが直接トップに立たないことで様々なリスクを回避する。
一見狡猾で迂遠に思えるが、これもまた彼らの苦難の歴史の中で得た知恵だった。


しかし、長い長い泰平の世を経て、アークの力は次第に忘れられ、一族も衰退していく。
維新の戦いにおいてもアークは使われることはなく、戦いの混乱の中で失われた。
そして官軍との激しい戦いで、一族は彼女を残して全滅してしまう。

最後の生き残りとなった彼女は、
「奴らの作り上げた『秩序』を破壊し、間違えてしまった歴史を修正すること。それが一族への最大の弔い」
という危ない思想を持つようになり、その強い念は彼女を人ならざるものへと変えた。

彼女は幻想郷に入り込み、天狗社会の事務員として経理などの雑務を行う傍ら、再起の機会を狙っていた。
そこで起きた都市伝説異変。彼女は密かに「徳川埋蔵金」の噂をバラまき、失われたアークを幻想郷に顕現させることに成功。
しかし、天狗となった彼女にはアークを使うことができない。
そのため、たまたま目についた都合のいいイタコ、光平向日葵を口先三寸で幻想郷に呼びこみ、
「権現様の声が聞こえる者」として祀り上げたのである。

結局、その野望は幻想郷の原住民によって阻止される。
しかし諦めの悪い彼女は、幻想郷一のパワースポット…博麗神社に巨大な塔を建て幻想郷の乗っ取りを試みる。
とはいえ、そんなことがうまくいくはずがないとは本人も思っていた。
なぜそんな愚行に及んだか?
もしかすると、誰かに自分の"使命"を否定してほしかったのかもしれない。