東方荒天球～Atypical Sphere Theory./故事背景

故事背景

ここ最近の異常気象は巫女の目に余るものだった。 日照りが数日続いたかと思えば、次は雨雲が空に覆い被さった。 昼夜問わず雨が降り注いでいるうちに、昼夜の境目がわからなくなったかと思えば、 最近は定期的に現れる黒い雨雲が夜の代わりを果たしているのだ。 巫女は重い腰を上げ、異変解決に乗り出すことにした。
ここ最近の異常気象は魔法使いにとってはあまり興味がなかった。 適切な湿度が保たれることで、肌も髪も乾燥することはない。 身だしなみに気を使うお年頃なのだから、当然だ。 最近では実験の材料に使う魔法の茸も質の良いものが手に入る。 むしろずっとこのまま雨が降っていたほうがいいんじゃないか？ そんな楽天的に考えていた魔法使いだが、気が向いたので異変解決に乗り出すことにした。