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东方香霖堂/东方外来韦编第6话/中日对照
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「深秘録」以来の因縁に終止符!? どうなる秘封倶楽部初代会長! | 「深秘录」以来的因缘就此画上了休止符!? 秘封俱乐部初代会长将会何去何从! |
(第六話)宇佐見菫子は三人いる! | (第六话)宇佐见堇子有三人! |
「最近、菫子君の姿を見かけないんだけど、神社の方には来ているかい?」 | “最近,很少见到堇子君的身影,她去过神社那边吗?” |
「いやー? そういえば見かけないわねぇ。 | “没有吧——?这么一说确实没怎么见过。原来也没来过 |
「そうなのか。夢の中だけ幻想郷に来ていた原因が解消した、とか、幻想郷に来るのが飽きた、とかならまだ良いんだが……」 | “这样啊。如果单纯是仅在梦中才能来到幻想乡的原因消解了,或是,对于前来幻想乡感到厌倦了,那倒还好……” |
夏の暑さは収まり、すっかり秋めいた幻想郷。風通しの良くない小道具屋、香霖堂に霊夢が訪れていた。 | 夏暑收尽,已然秋高气爽的幻想乡。在通风不良的旧道具店香霖堂里,灵梦前来造访了。 |
菫子君が幻想郷で遭難したり、妖怪の襲撃に | 若是堇子君在幻想乡中遇险,或是遭受了妖怪的袭击,那就大事不妙了。 |
「確かにねぇ。外の世界にある家に行く手段もないし、彼女の普段を知っている人にも逢えないし、菫子の方から現れないと安全を確かめる手段がないのよね。厄介だなぁ」 | “确实。我们既没有手段能够前往她那处于外面世界的家,也遇不到了解她日常生活的人,所以要是堇子不现身的话我们也就无法得知她的安危。真是难办。” |
「どうする? このまま放って置くのかい?」 | “怎么办?就这样放着不管吗?” |
「外の人間とはいえ、幻想郷に入ればただの人。幻想郷の人間の安全は私が守るわ。任せておいて!」 | “虽说是外面的人类,但只要进到了幻想乡里就是个普普通通的人。幻想乡中人类的安全由我来保护。就交给我吧!” |
霊夢は根拠もなく、自信満々にそう答えた。 | 灵梦毫无依据地、却又自信满满地答道。 |
――涼しい秋風が吹いている博麗神社。異変解決専門家と異変を起こす者たちのたまり場だ。 | ——凉爽的秋风吹拂着博丽神社。这里是解决异变的专家和引发异变的人们的聚集地。 |
「ダメだ、手当たり次第あたったけど大した手掛かりはなかった。霊夢、お前の方は?」 | “不行,问了所有能问的人但还是没什么线索。灵梦,你那边呢?” |
魔理沙はお手上げのポーズをした。 | 魔理沙做出了个投降的手势。 |
「私の方も何にも。まあ、何の手掛かりもなければ、それが幻想郷に来ることなく外の世界で安全に暮らしている、という証拠にもなるけど……」 | “我也毫无收获。不过,没有任何线索这点,倒是可以佐证她根本没有来过幻想乡,正在外面世界安全地生活……” |
「と言ってもなぁ。幻想郷中をくまなく探すこともできないし、それに川に流されたとか、妖怪に捕まったとか、よく判らない異世界に飛び込んだとかだと、何の痕跡も残らないかもしれないし」 | “不能这么说吧。我们也没法滴水不漏地找遍幻想乡,更何况无论是被川流所卷走,或是被妖怪所捕获,又或是飞身跃入了某种未知的异世界,也都会不留痕迹的。” |
「痕跡が残っていないなら、心の中から綺麗さっぱり消し去ってしまえば、最初から彼女なんていなくて、被害も無かった、ってことになるわ」 | “既然没留下任何痕迹,那还不如把她从心中彻底抹去,等同于,从一开始她就没有存在过,也就是毫无损失了。” |
「夢見が悪くなりそうな考え方だな……。あ、夢と言えば」 | “你这种想法都够让我做个噩梦了……啊,既然说到梦 。” |
「何?」 | “怎么了?” |
「関係無いんだけど、夢の中でなら菫子が出てきたって話を聞いたぜ。しかも何人からも」 | “虽然没什么关系,但是我听说有人在梦中见到了堇子。而且是好几个人。” |
「へえ、意外と心に残りやすい人間なのかね」 | “是吗,她说不定意外地是那种很容易给人留下印象的人吧。” |
「夢の中で大暴れしてたので、スッキリやっつけてやった、という夢の話を、何故か数人から聞いたんだ。偶然にしては不思議だよな。それに普段、菫子に会うことのない奴まで……」 | “因为在梦里大闹,所以就把她痛快地收拾了一顿,好几个人都说做了这种梦,不知道为什么。即使是偶然也有点太不可思议了。而且那些人之中,还包含了平时不怎么会见到堇子的家伙……” |
その時、霊夢と魔理沙が同時にあることを思い浮かべた。 | 就在此时,灵梦与魔理沙同时想到了同一件事。 |
「いや、まさかねぇ」 | “哎呀,不会吧。” |
「まあ、偶然だとは思うぜ……。中には菫子のことを知らないって奴も、夢に出てきたって言ってたけど、偶然……」 | “虽然,我觉得是偶然……但要是说有些根本不认识堇子的家伙,也梦到了堇子的话,还是偶然吗……” |
そこまで言って、二人は確信した。 | 说到这里,两人的疑虑已经化为确信。 |
「もしかして、菫子は、夢の世界に迷い込んでいる!?」 | “难道说,堇子,是迷失在了梦境世界里!?” |
――香霖堂に、『宇佐見菫子失踪事件 対策本部』が設けられた。黒板には今まで集めた情報が書かれている。メンバーは霊夢と魔理沙、霖之助だ。 | ——在香霖堂,“宇佐见堇子失踪事件 对策总部”正式设立 。黑板上书写着迄今为止收集到的情报。成员则是灵梦、魔理沙和霖之助。 |
「――なる程、菫子君はみんなが見ている夢の世界に迷い込んだと言うのか。しかし、夢の世界というのは、頭の中にだけある想像上の世界なのではないのか?」 | “——原来如此,你们是说堇子君迷失在了众人所梦见的梦境世界里了吗。但是,所谓的梦境世界,难道不是仅仅存在于每个人脑海里的想象中的世界吗?” |
「そう思うんだけど、私も何度か夢の世界に入ったことあるからねぇ。現実に存在しているのは確かよ。あ、夢の世界は現実と裏表だから、現実に存在するというのは矛盾しているかも知れないけど」 | “虽然我也这么觉得,但我已经好几次进入过梦境世界了。我能确认这是存在于现实中的。啊,不过现实与梦境世界是表里关系,说它存在于现实可能有些矛盾。” |
霊夢もあまり理解していない様子で、こんがらがっている。魔理沙も同様だ。 | 灵梦似乎也是一知半解,非常混乱。魔理沙亦然。 |
「夢の世界相手では、正攻法では捜索できないぜ。まずは本当に夢の世界に菫子がいるのかを確かめないといけない。そこで、相談なんだが」 | “对付梦境世界,通过正面手段进行搜索是没用的。首先得验明堇子确实在梦境世界里才行。对此,我有一事相求。” |
魔理沙は霖之助の方を向いて言った。 | 魔理沙看向霖之助说道。 |
「望んだ夢を見る道具、何かないか?」 | “有没有什么,能做自己所期望的梦的道具?” |
「望んだ夢だって? | “做自己所期望的梦?当然有啊。” |
「本当か?」 | “真的吗?” |
「外の世界から流れ着いた物の中に、そういう道具はある」 | “从外面世界漂流进来的东西里,有过这样的道具。” |
霖之助はガラクタの山の中に姿を消した。 | 霖之助的身影消失在了废弃物所堆积而成的山里。 |
「何でも言ってみるもんだな。まさか外の世界に夢をコントロールする道具があるなんて」 | “果然无论何事都该试着问问。想不到外面世界还有能控制梦的道具。” |
「まあ、あまり信用しない方が良いと思うけど……」 | “嘛,我倒是觉得你不要轻信会比较好……” |
霖之助が手にアイマスクの様な物を持って戻って来た。 | 霖之助手上拿着一个像是眼罩的东西回来了。 |
「これは?」 | “这是?” |
「原理はよく判らないけど、このアイマスクを着けて寝ると『 | “虽然不太清楚原理 ,总之只要戴着这个眼罩睡觉似乎就能做‘清醒梦’。所谓清醒梦,大概是指能让自己得偿所愿的梦,因此我觉得这算是能让人做自己所期望的梦的道具。” |
魔理沙が不思議なアイマスクを | 魔理沙摆弄着这不可思议的眼罩。 |
「何だかよく判らんが、凄そうだな。これ借りてくぜ」 | “虽然不太清楚,但感觉很厉害。这个我先借走了。” |
「どうぞどうぞ。ハッキリ言って、効果の程は……だがね」 | “请便请便。说白了,这东西的效果……也就那样吧。” |
霊夢はその道具には興味がないのか、和紙に絵を描いている。 | 灵梦似乎对这个道具没什么兴趣,在和纸上描绘着图画。 |
「何の絵を描いているんだ?」 | “你在画什么?” |
「ほら昔から、枕の下に見たい夢の絵を入れて寝ると、その夢を見られるって言うでしょ? だから菫子の絵を描いているの」 | “就是自古流传的那个说法呀,入睡前将想要梦见之物的画放于枕下,就能做那样的梦了吧? 所以我就在画堇子。” |
「ど、どれが菫子だ?」 | “哪、哪个是堇子?” |
その絵は、お世辞にも上手いとは言えなかった。こんな絵を枕の下に入れたら、きっと悪夢にうなされるに違いない。そう思ったが、真剣だったので何も言えなかった。 | 她的那份画作,实在是难以称赞。把这种画放在枕头下,必然会做噩梦。虽然内心里如此作想,但碍于灵梦那郑重其事的样子却着实难以启齿。 |
そして二人は帰っていった。夢の中で菫子に逢えることを期待して。 | 而后两人各自回家了。怀着在梦中与堇子重逢的那份期待。 |
――次の日の対策本部。元気な魔理沙と、ちょっと疲れた霊夢がいた。 | ——第二天在对策总部。魔理沙精神充沛,灵梦则稍显疲惫。 |
「どうだったかい?」 | “结果如何?” |
「いやー、良かったぜー、このアイマスク。着けたら真っ暗で、集中してよく眠れたぜ。お陰で目覚めはバッチリだ!」 | “哎呀——真不错啊——这眼罩。戴上之后眼前一团漆黑,让我能聚精会神地睡上一觉。多亏了它醒来之后神清气爽 !” |
「ほうそれは良かった。で、肝心な夢の方は?」 | “哦哦是吗那真是太好了。那,关键的梦那边呢?” |
「熟睡しすぎて、何にも見えなかったぜ。でもよく眠れたおかげで『頭脳明晰』だ」 | “睡得太香,什么梦也没做到。不过因为睡了个好觉我倒是‘头脑清醒’了。” |
なる程、明晰夢ってのはそういう意味なのか。 | 原来如此,清醒梦指的是这个意思啊。 |
「じゃあ、霊夢はどうだ? 何か疲れているみたいだけど」 | “那,灵梦呢?看你一副疲累的样子。” |
「この絵を枕の下に入れて、出てこーい、って念じてたら眠れなくて……」 | “我把这幅画放在枕头下面,一直在心里念叨‘快出现吧——’,结果就睡不着了……” |
「そうか、それは大変だったね。じゃあ、今度は明晰夢のアイマスクを着けて寝ると良いよ」 | “是吗,那真是辛苦了。那看来,这次你来戴着清醒梦眼罩入睡会比较好 。” |
二人とも作戦は失敗したようだ。でも、もし二人が夢の中で菫子に会ったとしても、一体何ができるのだろうか。それに、本当に夢の世界に迷い込むなんてことがあり得るのだろうか。 | 看来二人的作战都失败了。不过,就算她们在梦里见到了堇子,又到底能做些什么呢。况且,迷失在梦境世界这种事真的可能发生吗。 |
そもそも二人が、菫子失踪が夢の世界と関係あると確信しているのは何故だろう。 | 最根本的是,为什么二人对于堇子失踪与梦境世界有所关联这点深信不疑呢。 |
「夢の世界は絶対あるよ。だって、何度も行ってるもん」 | “梦境世界绝对是存在的。毕竟,我都去过好几次了。” |
「それは生身で、ってことかい?」 | “你是说,你以肉身进去了吗?” |
「そう生身で。宇宙みたいなところだったり、現実とそんなに変わらないところだったり……」 | “以肉身没错。有些地方看似宇宙,有些地方则和现实没什么区别……” |
「そこを夢の世界だと信じている | “你相信那里是梦境世界的凭据是啥?” |
「うーん。ここは夢の世界だ、って言う奴が居るから……」 | “这个嘛。因为有个家伙说‘这里是梦境世界’……” |
「それは、前からよく聞く『夢の支配者』って奴かい?」 | “那是你之前就经常提到的什么‘梦之支配者’吗?” |
「そうね。それ以外にも、夢の住人たちもこれは夢の世界だって言うし」 | “是的。除此之外,梦境居民也都说这里是梦境世界。” |
「だとしたら、その『夢の支配者』を捕まえるのが、手っ取り早そうだね。菫子君捜索にとって」 | “那样的话,把‘梦之支配者’抓起来,似乎更有效率吧。就搜索堇子君而言 。” |
「そうだった」 | “说得对啊。” |
霊夢は手を打った。しかし魔理沙が | 灵梦拍了下手。然而魔理沙却 |
「そいつの方が捜索難しそうなんだけどな」と言った。 | “我觉得搜索那家伙反倒要更难些”这么说道。 |
明晰夢のアイマスクは寝不足の霊夢が、魔理沙は夢の支配者っぽい絵を持って今日の捜索会議はお開きとなった。霖之助には、菫子捜索は絶望的に思えた。 | 最终在睡眠不足的灵梦拿到了能做清醒梦的眼罩、魔理沙拿到了似乎画着梦之支配者的画之后本日的搜索会议就此打住了。霖之助心中,对于搜索堇子的前景充满了绝望。 |
――チリンチリン。 | ——叮铃叮铃。 |
暗くなるのが早くなった、秋の夕方。香霖堂に客が訪れた。 | 秋季的薄暮,天色昏暗得愈发早了。香霖堂有客拜访 。 |
「ほう、山の仙人様……。今日はどんな用事で」 | “嚯,山上的仙人大人……今天有何事特意前来吗。” |
「ちょっとお | “我有件想要打听的事情。” |
訪れたのは茨華仙だった。 | 前来造访的是茨华仙。 |
「何でしょう?」 | “请问是?” |
「こちらに、宇佐見菫子は来ていないですか?」 | “这边,宇佐见堇子来过吗?” |
「あ、その件ですが、ここ | “啊,是这件事啊,最近一段时间都没有见过。” |
「やっぱりそうなんですね。何でも彼女、最近夢を見ることができなくなっているみたいで」 | “果然如此。毕竟,据说她最近没法做梦了。” |
「へぇ、そうなんですね……って、最近彼女に会っているんですか?」 | “是吗,原来如此……等等,难道说你最近见过她吗?” |
「え? ええ、まあ。 | “啊? 是、是啊。她现在很好。” |
「えー、あー……なる程。貴方が菫子君に会ったのは外の世界ってことですね?」 | “呃,啊……原来如此。你见到堇子君的地方是在外面世界吧?” |
「さあ、想像にお任せします」 | “这个,就任凭你的想象了。” |
つまり、この仙人は禁じられている外の世界への渡航をして、菫子君の存在を確認してきたのだろう。なる程、それができるのなら一番楽な捜索方法じゃないか。取り敢えず、菫子君の生存は確認できたって訳か。 | 也就是说,这位仙人不顾禁忌而出境前往外面世界,确认了堇子君的存在。原来如此,这都能做到的话可就没有比之更轻松的搜索方式了 。总之,堇子君的存活算是得到确认了。 |
「そうですか、菫子君が無事で良かったです。うちでは捜索対策本部まで作って、ああだこうだしてたんだけど、手も足も出なくてね。 | “是吗,堇子君没事真是太好了。我们这边连搜索对策总部都建起来了,忙了一通,也还是手足无措。到最后她们甚至还开始说些堇子是被关进了梦境世界之类的话……” |
「夢の世界に閉じ込められた……? それは一体」 | “被关进了梦境世界……? 愿闻其详。” |
「まあ、霊夢達の想像なんですがね。何でも、菫子君が幻想郷に現れないのは、夢の世界に迷い込んでいるからだとか」 | “嘛,不过是灵梦她们的想象而已。据她们所言,堇子君没有出现在幻想乡,是因为迷失在了梦境世界。” |
「霊夢がそんなこと言うなんて、きっと何か根拠があるのね。それに菫子の現状だけど、健康は健康なんですが、眠っても何の夢も見ないらしく、それで幻想郷に来ることもできなくなってしまったみたいなんです。霊夢の勘と何か関係ありそうねぇ。」 | “灵梦既然会说出这种话,想必是有什么根据。而且就堇子的现况而言,她健康倒是健康,但睡觉的时候完全不会做任何梦,也因此无法来到幻想乡了。看来和灵梦的直觉有什么联系。” |
「夢……? 確かに関係してそうだけど、夢を見なくなっただって? 閉じ込められているという霊夢の予想とは正反対なような……」 | “梦……? 虽然的确像是有什么关联,但不再做梦了?这难道不正与灵梦那被关在梦里的猜测正相反吗……” |
「夢の世界が絡んでくるとなると、もう現実の私達にはお手上げね。彼奴を呼び出さないと」 | “既然和梦境世界扯上了关系,在现实的我们是无能为力了。得把那家伙叫出来。” |
「 | “那家伙?” |
「 | “ |
――次の日の香霖堂。 | ——第二天的香霖堂。 |
茨華仙を加えた『宇佐見菫子失踪事件』捜索隊は、真相に迫りつつあった。 | 茨华仙加入后的“宇佐见堇子失踪事件”搜索队,已经直逼真相。 |
「もうすぐ、霊夢がドレミーを連れてくるそうだぜ」 | “听说,灵梦很快就要带哆来咪过来了。” |
「何処にいるのか判らないって言ってたけど、よく捕まえられたな」 | “明明之前说根本不知道在哪,亏她还能够抓住。” |
「夢の中で、出てこい! って暴れたら出てきて、ここに来る約束をしたそうだ。さすが明晰夢が見られるアイマスクを使っただけあるな」 | “据说她在梦里,喊着‘赶紧出来!’大闹了一番后就现身了,并约定和我们在这里见面。能够做清醒梦的眼罩的效果真是不一般。” |
「そ、そうか。明晰夢を見たんだね。あのアイマスクで」 | “是、是吗。她真做清醒梦了啊。用那个眼罩。” |
チリンチリン。 | 叮铃叮铃。 |
「お待たせー。連れてきたよ、夢の支配者」 | “久等了——。我给带来了,梦之支配者。” |
「あら皆さん。こんにちは、私がドレミー・スイート、夢の支配者です」 | “各位好。我就是哆来咪·苏伊特,梦之支配者。” |
霊夢と夢の支配者が店に入ってきた。夢の支配者と言うだけあって、店内は現実ではないような異様な空気に包まれた。 | 灵梦与梦之支配者走进了店里。正如梦之支配者其名,店里弥漫着非现实一般的异样氛围。 |
「――菫子の話ですね。確かに、幻想郷の夢の世界に彼女が迷い込んでいるのも事実ですし、現実の彼女が夢を見なくなったのも事実です」 | “——堇子的事对吧。的确,她迷失在幻想乡的梦境世界是不争的事实,现实中的她不再做梦也是确有其事。” |
「んー? どういうことだ?」 | “嗯?怎么回事?” |
「彼女の夢は大変複雑な状況に置かれています。そもそも何故彼女は、夢を見ている時だけ幻想郷に来ることができるのでしょう」 | “她的梦处于一种极为复杂的状况。追根究底,她为什么仅仅能够在做梦时来到幻想乡呢?” |
夢の支配者の説明はこうだ。元々、菫子君にとって幻想郷は | 梦之支配者的解释如下。原本,对于堇子君而言幻想乡是她所憧憬的梦中世界。从一开始对她来说,来到幻想乡就无异于是来到梦境世界。而当她越过结界直接以肉身来到幻想乡时,受到“都市传说异变”影响的她的肉身一分为二 ,其中一半残留在了幻想乡。而在幻想乡这边的她就是所谓的二重身。 |
「と言うことは、菫子君は二人いる?」 | “也就是说,存在两个堇子君?” |
「外の世界の彼女が寝ているとき、ドッペルゲンガーを介して意識を共有していたと思われます。ドッペルゲンガーは本体がいないと存在できないので、彼女が夢を見るときだけ、幻想郷に現れるのです」 | “可以认为每当外面世界的她睡觉时,她就会经由二重身来共享意识 。二重身没有本体便无法存在,因此只有当她做梦的时候,才会出现在幻想乡。” |
「うーん。よく判らない」 | “唔。不是很懂。” |
みんなの頭の上にはてなマークが飛び交っていた。 | 大家的头上都画着一个大大的问号。 |
「ここまでは今までの話です。菫子は二人いるかと聞かれましたが、実は三人います。『外の世界の菫子』と『 | “这些都是迄今为止的事情。刚才你问我是不是有两个堇子,其实是一共有三个人。‘外面世界的堇子’、‘ |
「と、いうことは? えーっと、現状では何が問題で、何をすれば解決? いや、問題ですらない?」 | “也、也就是说?呃,现在的问题是什么来着,要怎么解决?不,其实连问题都算不上?” |
霊夢は確実に混乱していた。 | 灵梦难掩混乱。 |
「夢の菫子は、私こそが本物の菫子だと思い込み、現実世界に出て行こうとしています。もし、出て行った場合。現実の菫子と入れ替わり、本人も夢の菫子であったことを忘れて普通に生活し始めるでしょう。特に大した問題ではないです」 | “梦中的堇子,深信自己才是真正的堇子,想要出现在现实世界。假设,她从梦境出走的情况下。她会与现实的堇子互换,而她本人也会忘记自己曾经是梦中的堇子这件事普通地开始生活。并不会有什么太大的问题。” |
「い、いや、問題ない、のかな」 | “不、不,没问题、吗。” |
魔理沙も困惑気味だ。 | 魔理沙也稍许有些困惑。 |
「ただ、夢の住人も過敏でして、『お前が肉体を持って現実に行けるのなら自分だって』って思って、やっかんで阻止しようとしています。そのせいで、今、夢の世界は攻撃的な悪夢で満たされています。これでは目覚めた時に寝汗が凄いですよね。問題あるとすればそこです」 | “只不过,梦境居民都过于敏感,全都觉得‘既然你能做到获得肉体前往现实那凭什么我不能’,因而嫉妒得百般阻挠。这导致了,现在,梦境世界充斥着攻击性的噩梦。就这样梦醒的话一定会盗汗淋漓吧。要说有什么问题就是这个。” |
みんな沈黙した。夢の支配者のよく判らない説明と、何かギャップを感じる問題点。失踪しているんだか、してないんだかすら判らない事件。解決方法がまるで判らず、もはや迷宮入りは | 大家都陷入了沉默。梦之支配者这不知所云的解释,以及些许让人感到反差的问题点。无法辨明失踪与否的事件。从中完全看不出解决的方法,所有人都认为这个案子会成为一桩悬案。 |
「と、ともかく。菫子は失踪したわけではない。何か妖怪に襲撃されたわけでもない。そもそも事件なんて起きていない、と考えて良いの?」 | “总、总而言之。堇子并没有失踪。也没有被任何妖怪袭击。不如说根本就没有发生过什么事件,这么想就对了吗?” |
霊夢が意を決して言った。 | 灵梦下定决心说出口来。 |
「問題ありません」 | “没有问题。” |
「じゃ、じゃあ。私の出る幕ではないわ」 | “那、那样的话。这就轮不到我出马了。” |
霊夢は降参した。 | 灵梦投降了。 |
「お、おい。ズルいぞ。私を巻き込んで『幻想郷にいる人間は助けなきゃ!』って言ってた奴は誰だよ」 | “喂、喂。真够狡猾的。说着‘幻想乡的人类都得去拯救!’还把我也给卷入事中的到底是哪个家伙啊。” |
「だって、助かってるんでしょ? というか事件その物だって起きてないんじゃあ助けようが……」 | “可是,她不是已经得救了吗?不如说根本就没发生什么事件的话要我怎么拯救……” |
「ちょっとまって」茨華仙が割り込んだ。 | “等一下”茨华仙突然插嘴。 |
「さっきの話をかみ砕くと、助かっていない人間が一人いるわ」 | “详细解读刚才那些话,会发现有一个人并没有得救。” |
「誰?」 | “是谁?” |
「菫子のドッペルゲンガーよ。ドッペルゲンガーと言っても、現実の菫子には変わりないんでしょ? ねえ、ドレミー。さっき言った通りのまま、夢の菫子が現実に取って代わると、ドッペルゲンガーはどうなるの?」 | “堇子的二重身。虽说是二重身,但也改变不了她是现实中的堇子的事实吧?喂,哆来咪。按你刚才所说,假设梦中的堇子取代了现实的堇子,二重身会怎么样?” |
「そうですね。夢の菫子は、ドッペルゲンガーの肉体を奪って外の世界に行こうとしているので、現実世界に二人の宇佐見菫子が生まれると思います。二人が相まみえたとき、どちらかが消滅するでしょう。それにドッペルゲンガーが幻想郷から消えてしまうので、今後幻想郷に菫子が現れることもないと思います」 | “是这样。我想梦中的堇子,霸占了二重身的肉体之后试图前往外面世界,会导致现实世界产生两个宇佐见堇子。当两人相见时,其中一方就会消亡吧。而且我想由于二重身从幻想乡中消失,从今以后堇子也再不会出现在幻想乡。” |
ドレミーは笑顔でそう言った。 | 哆来咪满面笑容地说道。 |
――そこから『宇佐見菫子失踪実験 対策本部』は『 | ——在那之后“宇佐见堇子失踪事件 对策总部”改名为“ |
と言っても、夢の世界に自由に手を出すことができるのは一人しか居なかったため、作戦内容のほとんどは彼女任せだったが。 | 然而就算这样说,能够自由干涉梦境世界的人在场只有一位,因此作战内容几乎全由她定夺。 |
「――夢の中で彼女を倒して、新しい夢の菫子が生まれるのを待つのが一番シンプルな作戦ですが、彼女は不思議なことにべらぼうに強くて一筋縄にはいきません。彼女は自分が本物だと思い込んでいるので、決して倒されないという強い意志が働いているのかも知れませんし、もしかしたら裏で誰かが手を……」 | “——最简单的作战策略是在梦中击败她,等待全新的梦中堇子出现,然而她在一切不可思议的事情面前异常地强大因此采用寻常手段难以做到这一点。由于她坚信自己才是真货,说不定会抱有一种坚决不会被击败的强烈意志,甚至可能有人在暗中伸出援手……” |
「夢の支配者なんだから、強制的に夢を作り替えたりできないの?」 | “既然是梦之支配者,就不能强制替换梦境吗?” |
霊夢はもどかしそうに言った。 | 灵梦不耐烦地说。 |
「そんなところまで干渉できませんよ。支配者と言っても、夢の住人たちが棲む動物園の管理者くらいなもんです。新しい動物を創ったりすることはできません。夢の住人に戦って貰うようにけしかけることくらいはできますが……」 | “我无法干涉到那种地步。就算说是支配者,我也就像是个梦境居民们居住的动物园的管理者。我无法创造新的动物。最多我也只能唆使梦境居民去战斗……” |
「じゃあ、強い奴にそれをやって、夢の菫子を倒して貰うしかないのね。あ、そうだ、倒すことが目的ならズルして複数人で襲いかかれば良いんだわ!」 | “那样的话,就去唆使强大的家伙,由他们来击败梦中的堇子 。啊,对了,如果目的单单只是击败她的话虽说肮脏一点但是只要让多个人去围攻她不就好了!” |
「まあ、お願いしてみますけど、それも実現するかどうかは夢の住人の気分次第ですね。みんな自由気ままなので……」 | “嘛,我倒是可以去拜托一下,但能不能实现全凭梦境居民们的心情。他们基本上都我行我素……” |
「他力本願しかないのがもどかしいわね。何かもっと良い方法は無いのかしら」 | “就只能坐待他人的帮忙也太让人不耐烦了。就没有什么别的更好的办法吗。” |
ずっと考え込んでいた霖之助が口を割った。 | 一直陷入沉思的霖之助终于开口。 |
「ところで、ドッペルゲンガーだという幻想郷の菫子君は、今どうなっているのかい?」 | “话说回来,被称作是二重身的幻想乡的堇子君,现在是怎么样的状态?” |
「ええ、それでしたら夢の菫子に肉体を奪われて、身動きとれずに霊魂の状態でいますが」 | “啊,她的话由于被梦中的堇子夺走了肉体,她现在处于寸步难行的灵魂状态。” |
「そいつを夢の世界で動かすことはできないのかね」 | “不能让她在梦境世界行动吗。” |
「できますけど……もしかして……」 | “可以是可以……难道……” |
「だったら、もう菫子君の問題は、彼女自身で決着つけて貰うしか無いんじゃないか? 誰が本物の菫子君なのかを。現実の肉体に | “那样的话,堇子君的问题,只能让她自己去了结了吧? 决定到底谁才是真正的堇子君。决定到底谁才更配得上现实的肉体。” |
「ドッペルゲンガーと夢の菫子をぶつけるって言うの? それでドッペルゲンガーが負けたら……」霊夢が慌ててそう言った。 | “你是说让二重身和梦中的堇子对决? 那要是二重身输了……”灵梦急忙说道。 |
「もう菫子は幻想郷には現れないでしょう。特に問題はないと思いますが、やりますか?」ドレミーは笑顔だ。 | “堇子就不会再出现在幻想乡了吧。我觉得是没什么问题,要这样做吗?”哆来咪依旧笑着。 |
「もういいじゃないか。外の世界の菫子君は問題ないんだ。最初から失踪事件なんて起きていない。なるようになれば良いさ」 | “就这样吧。外面世界的堇子君什么事都没有。打从一开始就没发生过什么失踪事件。顺其自然就好了。” |
――私は約三週間ぶりに幻想郷を訪れた。 | ——大约时隔三周后我再次来到了幻想乡。 |
何故か夢を見られなくなっていたので、幻想郷に来ることができなかったのだ。しかし、三週間程度では幻想郷には変化は無いだろう。香霖堂も何も変わっていなかった。 | 这段时间里不知为何我做不了梦,一直无法来到幻想乡。不过,仅仅三周的时间幻想乡也不会有什么变化吧。香霖堂还是一如既往。 |
「いやー、本当に久しぶりねー! 幻想郷は涼しいねー」 | “哎呀——真的是好久不见了! 幻想乡真凉快——” |
「おお、無事だったのか、心配してたよ」 | “哎哟,你没事啊,我还担心你来着。” |
「何故か最近夢を見られなくてさー、どうも睡眠障害なのかもしれないって、お医者さんに | “不知为什么最近做不了梦了——我还以为是某种睡眠障碍,去医生那里看了看。结果又突然能做梦了——虽然不知道什么原因但总觉得有点恐怖啊——” |
「そう、夢の中でも何かと戦って、勝ったのかも知れないね」 | “是吗,搞不好你在梦里,赢了一场恶战呢。” |
「? そういえば戦っていたといえば、スマホの中に一杯写真が残っていて、ねぇ、これって霊夢でしょ? 他にもいろんな妖怪たちが戦っているし……。これって私のスマホ、誰か勝手に使ったでしょう?」 | “? 啊啊说到战斗的话,我手机上不知不觉多出来一堆照片,你瞧,这是灵梦吧? 除此之外还有各种妖怪在战斗……这是不是代表,有人偷偷用了我的手机?” |
スマホのアルバムには、見たことのない弾幕や妖怪をはじめ、いろいろな物が残されていた。 | 手机的相册里,除了未曾见过的弹幕和妖怪之外,还有着各种各样的照片。 |
「ほう、これは酷い弾幕の写真だな」 | “嚯,这照片里的弹幕真吓人。” |
「素敵な写真だわ! 今度古くなったカメラ置いていくから、みんなで撮ってくれないかなぁ。インスタで有名になれるかも!」 | “这些照片太棒了! 我下次在这里放台旧相机,大家能不能帮我多拍几张照片啊。搞不好我能在Instagram上成为网红!” |
更にスマホには書いたことのない日記も記録されていた。それを読むと何故か判らないけど、ここ暫く夢を見ていない | 除此之外手机上还保存着自己并未写过的日记。读了那些日记后不知为什么,明明我最近很长一段时间都没做过梦,却有种噩梦连连的错觉。 |
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注释
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