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东方香霖堂/东方外来韦编第8话/中日对照

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 動物霊が次の憑依先に選んだのは……
 えっ、機械の身体!?
 被动物灵选为下一个凭依对象的是……
 什么,机械之身!?
 (第八話)人間中心の畜生観
 (第八话)人类中心的畜生观
 「――ねえ、聞いてくれる? 夏休みに高校生にもなってみんなで動物園よ。みんな幼稚で嫌になっちゃう」
 “——喂,你听我说啊,明明大家都是高中生了,却还要在暑假时结伴去动物园。这帮人真幼稚,好烦。”
 「へえ、動物園かぁ、何か本で読んだ事があるな。確か『保護を加える為と称して動物を飼い殺しにする人間中心の施設』だとか」
 “哦,动物园啊,我以前在什么书上读到过。记得动物园是指‘以进行保护的名义圈养动物的人类中心主义设施’。”
 「それ、何の本を読んだのよ」
 “你那是读的什么书啊?”
 ――空の高さを感じるうろこ雲に、肌寒さを感じる風、博麗神社はすっかり秋の様相である。
 ——令人倍感秋高气爽的鱼鳞云,外加令人稍有寒意的风,博丽神社已然秋意浓浓。
 宇佐見菫子は霧雨魔理沙と共に、神社の主の帰宅を待ちながら雑談をしていた。
 宇佐见堇子与雾雨魔理沙一并等待着神社主人归来的同时,也在娓娓闲谈着。
 「そっか、幻想郷には動物園は無いのね。そりゃそうよね。あったら面白そうだけど」
 “这样啊,幻想乡里没有动物园啊。也是。不过要是有就有意思了。”
 「動物園、あったら見てみたいな」
 “动物园,如果有,还挺想去看看的。”
 菫子は幻想郷に動物園があったら、どんな動物達に人気が集まるのか想像した。定番な動物の中でも、ゾウやキリンの様な草食動物が喜ばれるイメージが湧かない。勝手なイメージだが、やはり肉食動物が似合う気がする。妖獣を恐れない人間達が、ライオンやチーターを見て恐れおののく姿を想像した。
 堇子想象了一下,如果幻想乡里有动物园,哪些动物会倍受欢迎。就算是那些动物园里必不可少的动物,也想不出大象与长颈鹿这些草食动物受人们欢迎的样子。虽然是自作主张,但还是感觉肉食动物更加与幻想乡般配。她想象了一下那些不惧怕妖兽的人类们,在狮子和猎豹面前瑟瑟发抖的样子。
 「ねえ、マリサッチは動物園に行ったら何の動物が見たい?」
 “那,魔理沙亲去了动物园想看什么动物?”
 「うーんそうだな……。やっぱりパンダが良いな」
 “这个嘛……果然还是熊猫吧。”
 「へ?」
 “啊?”
 「パンダじゃなかったっけ? 白黒の大きいモフモフしてそうな奴」
 “是不是叫作熊猫?那个黑白相间的、又大又毛茸茸的家伙。”
 「あ、いやそれはパンダだろうけど、何か意外ー」
 “啊,虽然那确实是熊猫啦,但好意外——”
 「そうか? あんな大きいのに愛らしい動物他にないぜ。どうやって野生で生きてるのかわからない位だ。動物園って、そういう動物を飼い殺しにする施設なんだろ?」
 “是吗?像那样硕大却可爱的动物,可以说是独一无二了。都不知道它们是怎样在野外存活的。动物园不就是圈养这种动物的设施吗?”
 「動物園に対して、多少の偏見があるようだけど……。いや意外だって言ったのは、何となくもっと強い動物が好きなのかなと想像しちゃったから。ライオンとかチーターとか」
 “我觉得你对动物园多多少少有些偏见……不过我会觉得意外,是因为我想象中你会喜欢更强的动物。狮子啊,猎豹啊之类的。”
 「ライオンってトラみたいなもんでしょ? トラなら飼ってる奴いるからたまに見るし、オオカミもその辺にウヨウヨいるからなぁ。それに妖獣は殆どの場合動物より凶暴だし、肉食は戦い飽きた」
 “狮子不就和老虎差不多吗?这里有养老虎的人,所以老虎不难见到,狼在野外也是横行霸道。况且妖兽大多都比动物凶暴,就肉食类的而言我已经战到腻了。”
 「肉食は戦い飽きた。新鮮な表現」
 “‘就肉食类的而言我已经战到腻了。’真是新颖的说法。”
 その時、博麗霊夢が鳥居の方から駆けてくるのが見えた。
 就在这时,她们看见博丽灵梦从鸟居那边奔跑过来。
 「――霖之助さんが菫子 (あんた) のことを探していたわよ。急ぎではないみたいだけど、後で行ってあげて」
 “——霖之助先生在找堇子 () 来着。虽然感觉情况不急,但你过会儿还是去露个面吧。”
 「はーい。また機械の使い方がわからないとかかな」
 “知道了。又是什么机器不会用了吧。”
 「多分ね。道具屋のくせにあのひと機械音痴だから」
 “大概吧。那人明明是卖旧器具的,却拿机器没辙。”
 香霖堂の店主、森近霖之助は道具の名前と用途がわかる能力を持っている。最近はわからない道具を見つけると、菫子の事を頼りにしているようだ。
 香霖堂的店主森近霖之助拥有明白器具的名字和用途的能力,却只能想象器具的用法。最近似乎一旦有不知该怎么用的器具,就会去找堇子。
 「ところで話変わるけど、レイムッチは動物園に行ったら何の動物が見たいと思う?」
 “话说,灵梦亲如果去了动物园,想看什么动物?”
 「動物園、って、山の仙人の屋敷みたいなところ?」
 “动物园,就是那个像山上仙人宅子的地方?”
 「へ、仙人の屋敷ってそんななの?」
 “咦,仙人的宅子是那种感觉的吗?”
 「ワシとかトラとか、他にも肉食の獣をいっぱい飼ってるよ」
 “里面养着大鹫啊,老虎啊,还有别的各种肉食猛兽。”
 菫子は動物の世話をしている仙人の姿を想像した。
 堇子想象了一下照顾动物的仙人的样子。
 「違うぜ霊夢。動物園ってのはなぁ、保護と称して飼い殺……」
 “不对,灵梦。所谓动物园,是以保护的名义圈养……”
 菫子が魔理沙の口を塞いだ。
 堇子堵住了魔理沙的嘴。
 「それも違うわ。動物園は世界中の珍しい動物が集まっているワクワクする場所よ。だから幻想郷にいない動物だって見る事ができるわ」
 “那也不对。动物园是将全世界各种珍奇动物云集起来的,令人兴奋的地方。所以就连幻想乡里不存在的动物也能见到。”
 「幻想郷にいない動物ねぇ。だったら私はパンダが良いわ。もしくはお鼻の長いゾウさん」
 “幻想乡里不存在的动物啊。那我想看熊猫。或者是长鼻子的大象。”
 「な。そうだよな」と魔理沙が賛同する。
 “你瞧,是吧。”魔理沙表示赞同。
 「うっすら気付いていた……。貴方達の動物に対する意識って、幼稚園児並みなのでは」
 “我已经隐隐约约体会到了……你们对于动物的认识,感觉也就和幼儿园小孩子差不多。”
 ――香霖堂。幻想郷の古道具屋である。主に外の世界から流れ着いた品を扱っている。
 ——香霖堂。这里是幻想乡的旧道具店。店里主要贩卖从外面世界漂流进来的器具。
 霖之助は偶然手に入れた不思議な道具に悩まされていた。
 霖之助面对着一个偶然得到的神奇器具苦恼不已。
 見た目は動物のぬいぐるみようだが、材質は堅く、決して可愛いとは思えない。犬に似てないとも言えない四足歩行の機械は、何かの意思を持っていそうだが、決して表情を読み取ることは出来できず、不気味である。
 这个器具看起来像是动物的玩偶,材质却很坚硬,决不能说是可爱。这个勉强可以说是像狗的四足步行的机械,似乎拥有某种意志,却又完全无法理解其表露的情感,甚是诡异。
 これがペット用の犬型ロボットである事はわかっている。ペットなんだから用途も簡単に想像がつく。何らかの理由で犬を愛玩用に飼うことを忌避した人用のロボットであろう。恐らく宗教上の理由だろうか。
 这是用作宠物的犬型机器人这种事不言自明。既然是作为宠物,用途也能轻易想象得到。这个机器人所面向的一定是那些因为某种理由而避忌将狗作为宠物饲养的人。而这理由恐怕是关乎宗教方面的。
 ただ、僕が悩んでいるのはそんなことではない。早く菫子君に来て使い方を教えて貰わないと、心が安まることはない。
 但是,我所烦恼的并不是这种事。如果不快点让堇子过来告诉我这东西的使用方法,我的内心就永无宁日。
 入り口の鈴が風で揺れたが、待ち望んでいた音は鳴らなかった。
 入口的铃铛随风摇荡,但我所盼望的声音却迟迟没有响起。
 ――博麗神社では三人、動物話に花を咲かせていた。
 ——而在博丽神社的三人,犹如百花齐放般漫谈着动物的话题。
 「へー、オオカミって外の世界では絶滅していたんだ」
 “是吗,原来狼在外面世界已经灭绝了啊。”
 「そうよ。だから逆に、幻想郷では普通に見られるんでしょうけど……、って事はカワウソもいたりしない?」
 “是啊。与之相对地,狼在幻想乡则是变得司空见惯了……这么一说,幻想乡里是不是还有水獭?”
 「川に行くと普通にいるわ。河童とよく遊んでるのを見る」
 “去河边能见到好多。经常能看见它们和河童嬉戏。”
 「やっぱり、実は日本のカワウソも絶滅したのよ」
 “果然,其实水獭在日本已经灭绝了。”
 「外の世界では、カワウソを食べ尽くさなきゃいけないくらい食に困っていると言うのか?」魔理沙が険しい顔をした。
 “在外面世界,食材已经紧缺到不得不把水獭吃光的程度了吗?”魔理沙露出了严肃的表情。
 「食用にするために乱獲したのが原因じゃないと思うけど……。自然環境が破壊されて、住む場所が少なくなったのが原因かと。が圧倒的に足りないのよ」
 “我觉得并不是因为作为食物而滥捕导致的……主要原因应该还是自然环境被破坏,没有多少可供它们栖息的场所了。压倒性地不足。”
 「なる程、やっぱりダイバーシティなのか」
 “原来如此,果然还是因为多样性吗。”
 「そうね、ダイバーシティの所為なのね」
 “这样啊,都怪多样性啊。”
 二人とも、いや三人ともダイバーシティの意味がよくわかっていない様子である。
 这两人,不如说这三人,似乎都不是很懂多样性是什么意思。
 「ところで、オオカミとカワウソといえば、最近その動物がらみでエライ目に遭ったのよ」
 “说起来,提起狼和水獭,最近我们可是因为这些动物吃了大苦头。”
 「動物被害に悩まされるレイムッチって新鮮だわ」
 “受动物骚扰的灵梦亲还真是新鲜。”
 「ただの動物じゃなくて、地獄、いや畜生界の話なんだけど……」
 “不是普通的动物,是关于地狱、不,畜生界的事情……”
 霊夢はこの夏に起きた世にも不思議な動物戦争をかいつまんで話した。
 灵梦简单地讲述了一下这个夏天发生的不可思议的动物战争。
 畜生界の動物達は、全て組織の奴隷として管理され、企業成長と称した終わりなき不毛な闘争を続けている。人間の扱いは更に酷く、『霊長園』――保護と称して飼い殺しにする施設、に閉じ込められていた。霊夢は動物霊に乗っ取られたまま、霊長園の人間が崇拝する神と戦ったのである。
 畜生界的动物们全部被当作组织的奴隶进行管理,进行着被冠以企业成长之名的无休无尽无意义的斗争。人类的待遇则更加悲惨,他们被囚禁在“灵长园”——以保护为名义进行圈养的设施。灵梦在被动物灵控制的状态下,与灵长园里的人类所崇拜的神明进行了战斗。
 ただ、この神というのも人間の味方という訳でも無く、勿論動物の味方でもなかった。畜生界は、みんながみんな自分が勝つためには何をしても許される、という弱肉強食の成れの果てのような世界であった。
 不过,这个神明并非站在人类这一边,当然也不是动物的盟友。在畜生界里,所有人都为了自己的胜利不择手段,是一个弱肉强食到极点的世界。
 「ど、動物達が組織を組んで、人間を保護して……?」
 “动、动物们形成组织,保护人类……?”
 「といっても、全部霊体の話だけどね。霊体の力関係と肉体の力関係は別ものだから、理解できないのもしょうがない」
 “虽然这么说,那都是灵体上的事情。灵体的力量关系和肉体的不太一样,所以理解不了也没办法。”
 「幻想郷とはまた違う異世界の話ね。ちょっと興味が湧いてきたかも」
 “幻想乡之外的异世界的故事啊。我有点兴趣了。”
 「おっと、興味を持っても行かない方が身の為よ。あいつ等、本気で何でも利用する奴らだったわ。それこそ、外の世界の人間を見つけたらどういう利用法を考えるのか想像するのも恐ろしいわ。仲間を皆殺しにされたと恨んでいる動物霊もいるかも知れないし、それこそ動物園で飼い殺されたと恨んでいるかも知れない。復習よりも恐ろしい目的で、輪廻転生の輪から外れて永遠に飼い殺しにされるかもね」
 “哎哟,就算感兴趣,也千万别去。那帮家伙,真的都是不惜利用一切手段的。如果他们发现了来自外面世界的人类,会怎样加以利用,想想都恐怖。有的动物灵说不定怨恨人类将自己的族群捕杀殆尽,也有的说不定憎恨自己在动物园里被圈养至死。你有可能会因为比复仇更可怕的目的,被永远地圈养在轮回转生之外。”
 菫子はゾッとした。動物達が死後に意識を持って人間みたいな世界を作っていたと考えると、人間のポジションは最下層になってもおかしくない。これから動物園をそういう視点で見てしまいそうで、ますます無知蒙昧な友人と一緒に楽しむ事はできなくなるだろう。
 堇子不寒而栗。想想动物们如果死后拥有了意识,建立了一个如同人类的社会,那么人类的地位不出意外一定处于最底层。她觉得今后自己恐怕会以这种视角重新审视动物园,更无法和蒙昧无知的友人们一起享受动物园了。
 「でも、本当に悩ましいのはねぇ。その畜生界の動物組織達が幻想郷の何かを狙っているみたいで、ちょくちょく近づいてくることなのよねぇ。敵対的ではない分、追い返すのも難しくって」
 “不过,最烦的是,那些畜生界的动物组织好像盯上了幻想乡的什么东西,不断在向这边靠近。因为他们并没有敌对态度,想要把他们赶回去也不容易。”
 「へー、じゃあその畜生界の動物と出会う事もありそうねぇ。ちょっと気を付けないと……」
 “是吗,那搞不好还会遇到那些畜生界的动物。我得小心点……”
 ――翌日の香霖堂。
 ——第二天,香霖堂。
 僕は心底疲弊していた。
 我已发自内心地体会到了疲惫不堪。
 と言うのもこの謎のペット型ロボットの所為である。こいつの扱い方がわからない限り、夜も眠れそうにない。
 这都是因为这个谜样的宠物型机器人。只要不知道这东西如何操作,我就夜不能寐。
 「――あはは、使い方がわからないって、このロボットのことね」
 “——哈哈,你不知道怎么用的东西,就是这个机器人啊。”
 「そうなんだ。この道具を手に入れた所為で、僕の平穏は失われている」
 “没错。就因为获得了这个器具,我失去了安稳。”
 菫子は笑っていた。それを見て少し不安になった。
 堇子笑了。我看了她的样子,感到有些不安。
 「これはペットロボットよ。使い方なんて無いに等しいわ。本物を飼うより簡単で安全で、……人道的なペットよ。ただ見て愛でるだけの道具、いやペットなの」
 “这是宠物机器人。可以说根本没什么使用方法。比起饲养真正的动物更加简单安全……是更加人道的宠物。单纯只是看着进行宠爱的器具,不,宠物。”
 「ただ愛でるだけだって? とんでもない。このロボットは四六時中動き回るし、大切な商売道具を壊す。閉じ込めても何故か勝手に出てくるし、外に追い出してもいつの間にか家の中にいる。君を呼んだのはこの道具の使い方を知りたいと言うよりは、止め方を知りたいんだ」
 “只是宠爱?别说笑了。这个机器人从早到晚都在乱动,会毁坏我宝贵的商品。就算把它关起来它也会擅自跑出来,把它赶出门也会不知不觉间回到家里。我把你叫过来,比起想知道这个器具的使用方法,更不如说是想知道让它停下来的方法。”
 「大袈裟ねぇ。少し残酷だけど、この子はロボットなんだから電源を切れば止まるわよ……って、電源はどれかな」
 “说得真夸张。虽然有点残忍,但因为这孩子是机器人,所以只要关掉电源就会停下来了……呃,电源在哪里?”
 菫子はロボットと格闘している。得体の知れない生き物に襲われているようにも見える。
 堇子在与机器人格斗。看起来也像是在被某种诡异的生物袭击。
 「……電源ボタンが機能しない。バグっているのかな、ならばバッテリーを抜けば……」
 “电源键不起作用。是bug了吗?那只要取出电池……”
 菫子は格闘していた。小馬鹿にする態度を取っていた菫子が困惑しているのを見て、何故か僕は安心した。
 堇子还在格斗。看着她刚刚还一副居高临下的态度,现在却困惑不已,不知为何我有些安心。
 「よし、バッテリーを抜いたわ。これで停止……」
 “好,电池取出来了。这样就会停……”
 ペットロボットは飛び起きて、バッテリーが抜けた分軽くなったのか、菫子の周りを軽やかに走り回った。
 宠物机器人跳了起来,可能是因为取掉电池让身体更加轻盈,它开始绕着堇子轻快地跑动。
 「ど、どういうこと! 電気無しで動いてるなんてー! お、お化けー!?」
 “怎、怎么回事!居然没有电池也在动!闹、闹鬼了——!?”
 菫子は動力無しで動くペットロボットに突進されて、気絶した。
 堇子被毫无动力供给状态下运动的宠物机器人冲撞,直接昏了过去。
 「なる程、この道具は菫子君案件ではなく、博麗神社案件だったようだな」
 “原来如此,这个器具的事情看来不应该找堇子,该去找博丽神社。”
 ――霊夢の手によって香霖堂は結界に閉ざされた。
 ——香霖堂被灵梦用结界封闭了起来。
 と言っても注連縄が張り巡らされただけである。妖怪には足止めの効果があるかも知れないが、ロボットにあるかはわからない。これから霊夢の手による前代未聞のロボット鎮護が行われるのだ。
 虽然这么说,其实只是在建筑周围挂上了注连绳。虽然这能阻止妖怪,却不知道能否阻止机器人。灵梦即将开始进行前无古人的机器人镇护。
 菫子は多少頭を打ったようだが、すっかり快復していて興奮気味にロボットを見ている。ロボットは部屋の中心で大人しくゴロゴロしている。
 堇子虽然头部被撞到,但已经完全恢复,现在则是有些兴奋地看着机器人。机器人在房间中央老老实实地躺着。
 「調べたところ、このペットロボットは量産が始まった最初の型で、今ではサポート終了しているタイプよ。幻想入りするのも不思議じゃない」
 “经我调查,这个宠物机器人是开始投入量产时的最初型号,现在已经不再进行维护了。会进入幻想乡也不奇怪。”
 霊夢は注意深くロボットを見ている。何処かその目は緩んでいるようだ。
 灵梦仔细地望着机器人。她的眼中多多少少流露着怜爱之意。
 「確かに、霊的な物を感じるけど……」
 “虽然确实能感受到灵的气息……”
 霊夢が掌を差し出すと、ロボットは寄ってきた。その姿は紛うこと無き子犬だ。
 灵梦伸出手掌,机器人就靠了过来。它的模样与狗无异。
 「か、かわいい……いや、これは付喪神の類に見えるけど」
 “好、好可爱……咳,这看起来像是付丧神作怪。”
 付喪神とは道具が長い時間を経て妖怪化したものである。
 器具经历了漫长的时间而妖怪化,就会成为付丧神。
 「ただ、そこまで時間が経っていないようだし、そもそも付喪神は人間に復讐する為に生まれるのに対し、このロボットにはそれが見受けられないわ」
 “只是,它距离被制造出来看起来并没有经历过太长的时间,况且付丧神大多都是为了对人类复仇而诞生的,从这个机器人身上却察觉不到这种怨恨。”
 「だとするとこれは一体?」
 “那这到底是?”
 「考えられる事は、もともとこういう仕様の道具、だとか」
 “能想到的原因是,可能这东西原本就是这样的,之类的。”
 「バックアップバッテリーだけで動いているとか? なんて技術者のロマン!」
 “只靠备用电池在动之类的?真是令技工心潮澎湃的东西!”
 そう菫子は言ったが、すぐに考え直して
 虽然堇子这么说,但她很快就改口:
 「でも、さすがにそれは考え難いわ。外の世界の道具だって魔法の道具じゃないんだから。これだけ長時間充電無しで激しく動くなんて……普通は考えられない」
 “不过,这不太可能。就算是外面世界的器具也不是靠魔法运作的,在长时间没有充电的状态下进行如此激烈的运动……一般来说是不可能的。”
 ロボットは無邪気に走り回っている。声帯がない所為か、それともスピーカーが壊れているからなのか、鳴き声が一切しないのは多少不気味である。
 机器人天真无邪地跑来跑去。不知是因为原本就没有声带,还是因为音响故障,机器人不会发出任何叫声,看起来反倒有些诡异。
 「他の考え方としては、何らかの霊が憑依して動かしている、とか、かな」
 “其他能想到的原因,就是某种灵凭依在这上面让它动起来,大概这样。”
 「急にオカルトっぽくなって来ましたね!」
 “场面突然灵异起来了!”
 菫子は浮かれているが、幻想郷では憑依物の処理は日常茶飯事で、なかなか厄介な出来事だ。霊魂は適切な対応をしないと、思わぬ二次被害を引き起こしかねない。
 堇子激动不已,但在幻想乡里处理凭依物是家常便饭,而且并不轻松。灵魂如果不经妥善处置,可能会引发意想不到的二次灾害。
 「まずは何の霊が、何の目的で憑依しているのかを調べないとね。まあ、犬のような姿に犬のような動きが出来できる道具なんだから、犬の霊なんじゃないかなと思うんだけど」
 “首先得调查是什么灵,因为什么目的凭依在上面。不过,既然是看起来像狗、动起来也像狗的器具,我猜十有八九是狗的灵。”
 霊夢は可愛いロボットを掴んでにやけながら、ブツブツと呟き始めた。
 灵梦抓起可爱的机器人,难掩自己的笑容,忽然又开始叨咕起什么。
 「……何をしているのかな」
 “……她在干嘛?”
 菫子は霊夢の邪魔をしないように呟いた。
 堇子怕妨碍到灵梦,就小声问道。
 「霊魂と交信をしてるフリをしてるんじゃないかな」
 “在装作和灵魂沟通吧。”
 「フリ、なの」
 “只是装作吗?”
 霊魂と会話できない人から見たら、こんなのはフリで構わないだろう。どうとでも取れる適当な結果を言えばいい。本当かどうかなんて確かめようのない話なんだから。
 在无法和灵魂沟通的人眼中,这种事情是不是在装样子都无所谓。只要说出一些怎么解释起来都合适的暧昧的结果就好了。毕竟根本无法确认到底是不是真的。
 「……これは、驚いたわ。憑依霊と何の対話も出来ない。意思の疎通ができないということは」
 “……这还真是意外。我根本无法和凭依灵进行对话。既然无法进行沟通,也就是说……”
 霊夢の表情が険しくなった。
 灵梦的表情变得严峻起来。
 「霊魂が憑依していなくて、別の理由で動いている。もしくは、憑依している霊魂が何らかの理由で自分の存在を隠している。他に考えられる事と言えば……えーっと」
 “并没有灵魂凭依在上面,是因为别的理由动起来的。或者,凭依在上面的灵魂因为某种理由在隐藏自己的身份。其他还能想到的原因……呃……”
 霊夢は頭を抱えこんでしまった。納得のいく解説は絶望的に見えた。
 灵梦抱住了自己的头。看来给出一个自圆其说的解释的可能性近乎是令人绝望的。
 ――綺麗に整備された境内は、博麗神社よりも都会的な印象を受ける。参拝客もチラホラ見受けられる。
 ——被修整得洁净可观的境内,和博丽神社比起来更给人一副都市的印象。还不时地能看到香客。
 命蓮寺、ここは人里に近いところにある大きなお寺だ。新しくできた割には、古刹と呼ぶ者もいる程の風格がある。
 这里是命莲寺,位于人类村落附近的大寺庙。尽管刚刚建成,却有一副古刹的风范。
 ロボットの霊魂の話となると、博麗神社の巫女には手に余る案件だということで、藁にもすがる思いで妙蓮寺に訪れた。葬式は勿論、道具の供養なんかもうやっているので適任の筈である。霊夢は悔しそうにしながら、このお寺に行くことを勧めてきた。
 至于机器人灵魂的事情,因为就连博丽神社的巫女也束手无策,所以只能抱着抓住救命稻草般的心态前来造访命莲寺。这里不仅包办葬礼,也会供养器具,所以应当是能够胜任的。灵梦虽然看似心有不甘,但还是建议我来到这间寺庙。
 住職の聖白蓮はペットロボットを見て、最初は道具の供養の依頼だと思ったが、すぐに違うことに気が付いたようだ。
 住持圣白莲看到宠物机器人,最初以为是委托对器具进行供养,但她很快就注意到不寻常之处。
 「――これを何処で?」
 “——这是在哪里得到的?”
 「場所は商売上秘密ですが、外の道具がよく辿り付く場所で見つけました」
 “地点属于商业机密,我只能说是在外面的器具经常漂来的地方得到的。”
 「大変珍しい例なので驚きました。巫女が憑依霊と交信できないのはしかたがありません。この子は生きています」
 “像这样极其罕见的事例,就连我也是倍感惊讶。巫女无法和凭依灵沟通也是没办法的。毕竟这孩子是活着的。”
 「え? 生きている?」
 “什么?活着的?”
 「正確には、生きていると思っています。此の世に生を受ける子犬の霊が何らかの理由で、生まれる前からこのロボットに宿ったのでしょう。私達の言葉で言えば転生したのです。この犬からしたら、何の不思議にも思わずロボットの身体を動かしているのでしょう。安心してください。悪意は感じられません。稀にこういうこともあるのですよ」
 “准确来说,是自以为活着。本应在世上降生的幼犬的灵,因为某种理由,在出生之前就附在了这个机器人身上。按照我们的话说,就是转生了。对于这只狗来说,它只是在毫不奇怪地靠机器人的身体活动。请放心,我并没有感受到恶意。这种事情偶尔也是会发生的。”
 「なる程、有難うございます」
 “原来如此,非常感谢。”
 霊魂が憑依しているのと、何が違うのかちょっとわからない所もあったが、宗教家はこういう手を使うことがよくある。疑問に思ったところを深く質問させて、ドツボにはまらせるのだ。深く追求しない方が利口である。
 虽然没太明白与灵魂凭依有什么不同,但这是宗教家经常使用的套路。故意给人留下疑问,再让对方深入进行提问,正中自己的下怀。不去深究才是明智之举。
 「で、どうしましょう。お寺に来たという事は、勿論を考えていたのだと思いますが……」
 “那么,怎么办呢?您来到寺庙,原本一定是想要的……”
 「――で、こうなったと」霊夢が言った。
 “——结果就变成了这样。”灵梦说道。
 霊夢と菫子は事の顛末を聞きに香霖堂に来ていた。店内を自由にロボットが走り回っている。
 灵梦与堇子为了听事情的来龙去脉而来到了香霖堂。在店里,机器人自由地奔跑着。
 「生きている本物の犬と変わらないそうだ。ということは供養するのは殺してしまう事になる。さすがにそれはあんまりだろう。霊魂をロボットから引き離すのも、それも同じこと。無垢な犬にそんな酷い事はできないな」
 “据说和真正的活着的狗没什么区别。那供养它也就等于杀了它。那实在是太过意不去了。把灵魂剥离机器人也是一样。我无法对无辜的狗做这么过分的事。”
 霊夢は頷いていた。
 灵梦点了点头。
 「でもさあ、本物の犬と同じって言ってもさ、本物の犬は餌を食べないと死んじゃうわけで、このロボットだって何が動力が必要なんじゃないの? 電気は使っていないみたいだけど、餌はどうなってるの?」
 “不过啊,虽说和真的狗一样,但真的狗不吃东西就会死,这个机器人难道就不需要某种动力吗?虽然看起来不用电就能动,但食物是怎么解决的?”
 菫子のもっとも問いに霊夢が答える。
 灵梦对于堇子合理的提问进行了解答。
 「付喪神と同じ理屈でいうと、道具の維持にエネルギーを使う必要が無いので、霊力だけで動いているはず。霊力は身近な生物や自然から吸収しているんじゃないかな。この子で言えば、霖之助さんから奪う形で……」
 “按照付丧神的理论,因为维持器具存在并不需要使用能量,所以应当只靠灵力就能动。灵力应该是从周边的生物和大自然之中吸收的吧。对于这孩子来说,就是从霖之助先生身上抢夺灵力……”
 「どうりで、疲れているように見えたけど、その所為だったのね」と菫子。
 “怪不得他看起来那么疲惫,原来是这样啊。”堇子说道。
 「この程度の疲れなら、通常運転だよ」みんな笑った。
 “这种程度的疲劳,我已经习惯了。”霖之助说罢,大家都笑了起来。
 「で、このまま香霖堂で飼う予定なんでしょ? 名前は決まったの?」
 “那就决定要在香霖堂养它了吧?名字想好了吗?”
 「へ? 名前?」
 “什么?名字?”
 「ペットに名前を付けない人なんていないわよ。私が付けてあげようか、例えばアイボちゃん、とか」
 “哪有不给宠物起名字的人。要不我来起吧,小aibo1怎么样?”
 「いや、遠慮しておく。僕が考えておくよ。うちのペットだからね」
 “不,算了吧。还是我自己来想吧。毕竟是我家的宠物。”
 ――最初こそは暴れん坊だったロボット犬も、僕の言う事を聞く事も増えてきた。僕を親だと思っているのかも知れない。
 ——最初还喜欢大闹的机器狗,最近也开始听我的话了。说不定把我当成了父母。
 突然訪れたペット騒動だったが、どんどんと普通の犬と何も変わりがない様に思えてきた。霊夢には、一応今は動物霊に気を付けてと言われているが、そもそも何に気を付ければ良いのか判らなかった。
 尽管宠物骚动突然就这么发生了,但随着时间经过,我开始觉得这只机器狗和普通的狗并没有什么区别。尽管灵梦说现在最好还是提防一下动物灵,但说到底我也不清楚该提防什么才好。
 名前は『ライカ』に決めた。これは外の世界で最も有名で、最大の孤独を味わった犬の名前だそうだ。幻想郷という隔離された土地で暮らすロボット犬だが、今度は孤独にさせるつもりはない。
 机器狗的名字,我决定是“莱卡”。据说这是在外面世界最有名、体验了最深的孤独的狗的名字。尽管这只机器狗生活在幻想乡这片被隔绝的土地,但这次我不想让它再度陷入孤独之中。
 ゆくゆくは香霖堂の番犬として成長して貰いたい物であるが……機械の体にそれを求めるのは酷かも知れないな。
 虽说我希望它日后能渐渐成长为香霖堂的看门狗……但对于机械之身追求这种事情,可能有些太过分了吧。
次回へ続く
下回待续

注释

  1. 索尼在1999年发售的电子狗AIBO。
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